2022年5月19日。
ポケモンBDSP発売からなんと6か月も経ってから、ポケモンHOMEと連携がされた。
その中で、タイトルを跨ぐ移動の場合は覚える技が自動で書き換わり、元のソフトで覚えている技とPPを増やしたかどうかは記憶されている、という仕様に。
ポケバンク時代や、HOMEにおいてもピカブイ→剣盾では無かったため、どういう仕様なのか気になったので、色々なテクを使って検証してみた。
(利用規約上グレーなことをいくつかやったので方法の詳細は記載しない)
〇どこに記録しているの?
最初に気になるところ。
ポケモン各個体のデータ上には、覚える技は4つしか記録領域がなく、そこにソフト毎に覚える技を個別に記録することは(ソフト側もアプデをしないと)不可能なはずだ。
となるとポケモンHOMEのサーバー上に記録されている、という仮説がもっともらしい。
〇じゃあどうやって個体判別しているの?
先ほどのサーバー上に記録されている、という仮説に基づく場合、
個体を判別できなければ覚えていた技の情報が混在してしまうことが考えられる。
となると従来の個体判別の手段と言えば
性格値(色違いなどはこれで決まっている)
と
暗号化定数(パッチールの模様などはこれで決まっている)
の2つか,とも考えられたが、レイドバトルを利用すると同じ性格値,暗号化定数の物を複数入手できるなど、重複の可能性があるデータでもある。
とか考えていたら、ちゃんとHOME専用のIDが紐づけられていた。
画像は改造厨御用達のpkhexのもの。
HOME Traker Idという16進数で16ケタのデータがあり、一度もHOMEに預けられていない場合は0000000000000000となっている。
一度出し入れするとこのIDが割り当てられるという仕組みだ。ちなみに7世代以前の個体もHOMEへ連れてきた時点で割り当てられている。
また、個体の判別はIDだけではなく、先述の性格値など後天的に変化しないデータも併せて照合しており、サーバーのデータと一致していなければこのIDは上書きされる。正常に一致している場合はどのソフトに出し入れしてもIDは更新されない。
〇後天的に変化って?
前提としてたが改造でもしなければあまり気にすることはない。
要するにレベルを上げたり、努力値を稼いだり、リボンを付けたりしても、それはHOME上できちんと変化しうるデータと扱われているため、元のソフトに戻す際にちゃんと個体判別をしてくれる。
逆に言えば、改造なりバグなりを使って上記の内部データだったり、ほかには例えば個体値だとか親のトレーナー名だとかが変わっていると別データとして認識される。
BDSPのバグ技を気兼ねなく使っている人はここら辺の仕様を知らないと痛い目見るかもしれないわけだ。
〇まとめ
ということで、通常プレイする上ではHOME Traker Idも性格値も暗号化定数も目にすることはないため、とくべつなわざを覚えさせた個体をBDSPやアルセウスに連れて行っても剣盾に戻せばちゃんと個体判別して思い出してくれるのでご安心を、という特にどこにも影響が出ない話。
〇余談
BDSPからは伝説など特別なポケモンはソフトから1体までしかHOMEに預けられない仕様になっている。この判別にもHOME Traker Idが使われていて、同じIdの個体なら何度も出し入れできるようになっている。